【付知の神様図鑑】子安神社&竜田神社編

~付知の神様図鑑 子安神社&竜田神社編~

子安神社の御祭神

白山比女命(しらやまひめのみこと)

神功皇后(じんぐうこうごう)

竜田神社の御祭神

志那都彦命(しなつひこのみこと)

志那都姫命(しなつひめのみこと)

白山比女命(しらやまひめのみこと)

 白山の神。農業の神。

 菊理媛命(くくりひめのみこと 又は、きくりひめのみこと)とも。「くくり」は括るに通じる。また、「聞き入れる」が語源ともいわれる。

 日本書紀にて、伊邪那岐命と伊邪那美命が黄泉比良坂(よもつひらさか)にて口論になった際に、菊理媛命が現れて、両者の主張を聞いて助言をし、和解の成立に貢献したといわれる。
 なぜ白山比女命と同一神とされたのかは不明。

 

≪ご利益≫

五穀豊穣。牛馬安産。縁結び。安産。育児。命名。生業繁栄。家内安全。除災。開運招福。交通安全。入試合格。

 

…黄泉の国へと通ずる道のこと。

神功皇后(じんぐうこうごう)

 聖母神。武芸の神。
 息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)とも。仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)の妻。応神天皇(おうじんてんのう)※1の母。巫女としての側面と母神としての側面、英雄としての側面を併せ持つ。
 明治期に最初の紙幣に印刷された。

 仲哀天皇が熊襲平定(くまそへいてい)※2に向かうための準備中、その戦いについて占うことにする。仲哀天皇が琴を弾いて、健内宿禰(たけしうちのすくね)が神託を受け取る審神者(さにわ)※3となり、神の言葉を求めた。すると神功皇后が神がかりしてお告げの言葉を発した。その内容は西の方角にある国※4を従えて仲哀天皇に与えるというものだった。しかし、仲哀天皇はそのような方角に国はないといって、偽りを述べる神だと思い琴を弾くのをやめてしまう。これに怒った神は仲哀天皇を呪い殺してしまう。それに驚きおそれて、国家的な大祓えをおこなって埋葬した。

 それから神聖な庭で神の神託を請い求めた。すると神は神功皇后のお腹にいる子ども(後の応神天皇)が国を治めるべきだといい、これは天照大神(あまてらすおおかみ)の心であるともいった。また底筒男(そこつつのお)・中筒男(なかつつのお)・上筒男(うわつつのお)の三柱の大神※5であると名乗った。

 本当に西の国がほしかったら八百万の神々を祀って、我が御魂を船に祀り、海を渡るべしと告げた。すべて神に言われたとおりにするとすぐに新羅についた。新羅正統をなし、墨江大神(すみのえのおおかみ(底筒男・中筒男・上筒男))の荒魂を国の守護神として祀り鎮めたうえで海を渡って帰還した。

 この時、神功皇后が産気づいたが、腹を鎮めるために裳の腰に石を巻き付けたので、その御子は筑紫国についてから生まれた。

 倭へ帰り上るときのこと、神功皇后は御子を狙うものがいるかもしれないと思い、遺体を運ぶ喪船を一隻用意して、御子はすでに亡くなったという嘘の情報を流した。これにより、御子の異母兄にあたる忍熊王(おしくまのみこ)が攻めてきても御子は無事であった。ほかにもいくつかの策を用いて、忍熊王を打ち破った。その後御子は健内宿禰とともに禊※6をしに別れる。

 御子が再び倭に帰ってくると神功皇后は醸しておいた酒を差し出し、祝いの酒の歌をうたい、これに健内宿禰が御子に代わって返礼の歌をうたったという。

≪ご利益≫

安産祈願。子育大願。航海守護。勝利祈願。

 

※1…八幡神。八幡神社に祀られる御祭神。

※2…現在の九州南部あたりのこと。朝廷に従わない熊襲の民を武力でもって従わすための行軍。

※3…信託を受け、神意を伝える存在。

※4…新羅(しらぎ)、古代の朝鮮半島のこと。

※5…住吉大神。住吉大社に祀られる御祭神。

※6…敵を欺くためとはいえ、穢れた船に乗ったため。

志那都彦命(しなつひこのみこと)・志那都姫命(しなつひめのみこと)

 風の神。

 級長戸辺命(しなとべのみこと)とも。「シナ」とは息が長いという意味を持っている。風は風の神の息から起こるものと考えられていたため、シナが使われている。
 日本書紀では級長戸辺命は女神とされることもあるため志那都姫命とも。

 志那都姫命は、神社によって志那都彦命の姉とも妻ともされる。

≪ご利益≫

五穀豊穣。運気上昇。漁業守護。航海守護。長寿。病気平癒。

 

 

〓「付知の神様図鑑」とは?〓

付知の神社に祭られている神様について、付知ばあちゃんちスタッフが調べ、まとめたもの。

神様を知ると神社巡りがもっと楽しくなりますよ(*^^*)